新着情報

2018年度人権NPO協働助成事業

「実績報告・交流会」を開催しました。



2018年度人権NPO協働助成事業「実践報告・交流会」を3月18日にHRCビルで開催し、民間団体や行政など32人が参加しました。

人権課題に解決に取り組んだ4団体から1年間取り組まれた事業報告を行いました。その後、参加者同士で情報を共有したり、意見交換したりしながら、交流しました。

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幼児期から育む人権意識-子育て支援事業-

NPO法人CAPセンター・JAPAN


おとなが子どもの立場で、成長・発達を捉え、子どもの人権意識(自分を大切な存在だと思う感覚)を育てることを子育ての軸にすえるという考え方を普及させることを目的に取り組んだ。


講座実施にむけて、協力いただける会場スタッフからヒヤリングを実施。目標と意識を統一するためロジックモデルを作成した。講座内容は、子どもの世界を疑似体験するチャイルドビジョンを使った40分プログラム。親子同室での開催となり、子どもの安全には十分配慮した。参加者からは満足度の高さや、行動変容につながる講座であることが伺えた。


次のステップとして、これまでの取り組みをブラッシュアップし、企業へ講座実施を提案していく予定である。本事業のエッセンスをまとめた小冊子を制作し、今後の事業で活用していきたい。それを社会へ情報発信することで、子どもの人権を尊重する意識醸成に働きかけていきたい。


今後にむけて、あらゆる子どもへの暴力を防ぐために正しい知識や情報を持ち、地域全体で子どもの育ちを支える体制を構築していきたい。またSDGsに謳われている人権を軸に、だれもが安心情報を持ち、社会が子どもの人権に関心を向くような取り組みを進めていきたい。


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公営住宅に居住する高齢者を対象とした生活サポートシステムの構築

3地区まちづくり合同会社AKYインクルーシブコミュニティ研究所


大阪市内3地区の市営住宅に入居する単身高齢者などが抱える孤立の課題を解決するために、地域の若者の人材育成と高齢者との世代間交流ができる仕組みづくりに取り組んだ。


高齢者の困りごとお助けイベントや、困りごとを話し合う座談会、視察研修会を実施した。お助けイベントでは、若者の技能習得や世代間交流ができた。座談会では、交流を通じて高齢者の困りごとやニーズ把握ができた。


視察研修会では、自治会運営の方法や住民が参加できる仕組みづくりなど、公営住宅居住者への先進的な取組み事例などから学んだ。高齢者を支援の対象ではなく、若者と同じく地域の担い手として活躍してもらうといった、これまでとは異なる視点での取り組みも考えていきたい。


今後は、これまでの取り組みで積み重ねてきたデータや経験をもとに、「生活サポート事業」として具体化していきたい。事業を継続していくための担い手の育成や運用資金などについても考えていきたい。


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プレシングルマザーが前向きに未来を見られるグッズづくりと支援者啓発事業

シングルマザーのつながるネット まえむきIPPO


シングルマザーを取り巻く課題が複合的に絡み合う中、トータル的なサポートが必要である。ネットワークをつくり、サポートできる仕組みづくりに取り組んだ。


「シングルマザーをめぐる諸問題」をテーマに学習会を開催した。「シングルマザーの現状」、「面会交流」、「外国人シングルマザー」の課題について、具体的な事例などを交えながら学習するとともに交流を深め、ネットワークを広げた。


ネットワーク団体の情報カードや生活グッズなどを詰め込んだ「IPPOさん福袋」を作成し、これからシングルマザーになる方(プレシングルマザー)に届けた。励ましのメッセージを入れたり、グッズにネーミングをしたりするなど、もらって嬉しくなるような工夫を凝らした。


これからもシングルマザーの課題を取り上げた学習会を継続していきたい。またプレシングルマザー応援グッズ「IPPOさん福袋」を活用した支援を続けていきたい。

さらに取り組みを広げていくために、企業へのアプローチ方法などを模索していきたい。


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「ひきこもり」当事者の多様な居場所・自助会展開事業

NPO法人ウィークタイ


「ひきこもり」当事者の多くが社会復帰後も不安定な生活を送る中、少しでも安定した社会生活を送れるような居場所づくりや「ひきこもり」当事者活動の担い手を育成することを目的に取り組んだ。


マンガ作品をテーマに人生観を語り合う居場所や、おしゃべりするだけの居場所、人権研修の企画など、「ひきこもり」当事者の多様な課題に応えるとともに、居場所活動の担い手を育成することの両方を兼ね備えた居場所づくりやイベントなどを実施した。


「ひきこもり」の課題は、生きる過程でその意欲がどんどん失われていくことである。就労することがゴールではない。突然しんどくなったり、逆戻りしたりすることもあるなど息の長い支援が必要である。取り組みを通じて、「ひきこもり」問題が何であるのかを改めて整理することができた。


これまで取り組んできたことは、当事者のニーズに応えるだけではなく、企画する側にとっても達成感を得ることができて、次のステップへとつながる取り組みとなった。取り組み実践で得た哲学は、団体にとって大きな財産となった。


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<2019年度助成団体から事業紹介と全体交流>


2019年度助成団体から事業紹介とこれからの抱負を話していただきました。4つの実践報告をうけて、質問したり、感想を述べ合ったりして参加者同士交流を深めました。


ゲストスピーカーとして参加いただいた田村太郎さん(ダイバーシティ研究所)、佐々木妙月さん(情報の輪サービス)から各団体からの実践報告を聞いての感想や課題、これからの取り組みへの助言など具体的なコメントをいただきました。

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・人権課題に取り組むとは、事実にもとづくデータで語ること、活動内容や報告をシンプルに分かりやすくすること、周りの協力を得ながら取り組みを進めること、チラシや成果物などデザインを丁寧にすることである。


・実践報告交流会は、実践を報告する場であり、新たなつながりの場でもある。報告からは感動を生み、データや成果物は成果を物語る。今年度団体と同様、来年度の団体もうまく助成金を活用しながら協働して取り組んでほしい。


<参加者の感想> 一部抜粋

・4つの実践報告とゲストスピーカーの言葉はとても勉強になった。

・様々な事業や課題があり、いろんな人が関わっていることに驚いた。

・事業をどのように進めていくのかということを学べた。

・それぞれの取組みと自分たちの取組みがつながっている、重なっていると感じた。

・楽しく色々な情報を得ることができた。


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○2018年度人権NPO協働助成金の募集案内

  (http://www.jinken-osaka.jp/2018/02/2018.html)

○2018年度人権NPO協働助成金の助成事業が決定しました。
  (http://www.jinken-osaka.jp/2018/03/2018npo.html

○協働事業で成果を上げるために...事業説明会

  (http://www.jinken-osaka.jp/2018/05/2018nenndo.html

中間報告・交流会10.1~後半に向けて~

  (http://www.jinken-osaka.jp/2018/11/2018npo101.html


<これまでの活動報告>

①「ウィークタイの4月のある日」(ウィークタイ)

 「5月定例会議」(シングルマザーのつながるネットまえむきIPPO)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/06/4npo.html

②「いよいよ準備開始しました」(CAPセンター・JAPAN)

 「網戸張り替え隊実施報告」(3地区まちづくり合同会社AKYインクルーシブコミュニティ研究所)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/06/npo4.html

③「ウィークタイの5月6月のある日」(ウィークタイ)

 「6月定例会議」(シングルマザーのつながるネットまえむきIPPO)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/07/npo_9.html

④「第1回目講座決定!」(CAPセンター・JAPAN)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/08/npo_capjapan.html

⑤「おかあさんのための子どもとの交流安全教室」終了!(CAPセンター・JAPAN)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/08/npocapjapan.html

⑥「座談会・ワークショップ」実施報告(3地区まちづくり合同会社AKYインクルーシブコミュニティ研究所)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/08/npoaky.html

⑦2018年度連続学習会「シングルマザーをめぐる諸問題」(シングルマザーのつながるネットまえむきIPPO)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/09/npoippo.html

⑧講座「チャイルドビジョンを体験しよう!」の実施決定(CAPセンター・JAPAN)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/11/npocapjapan_1.html

⑨「企業さんとの連携を模索しています」(CAPセンター・JAPAN)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2018/12/npocapjapan_2.html

⑩講座「チャイルドビジョンを体験しよう」実施報告(CAPセンター・JAPAN)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2019/02/npo_capjapan_1.html

⑪「MONO捨て隊」実施報告(3地区まちづくり合同会社AKYインクルーシブコミュニティ研究所)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2019/02/mono3aky.html

⑫シングルマザーのつながるネットまえむきIPPO交流会&「IPPOさん福袋」作成日」(シングルマザーのつながるネットまえむきIPPO)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2019/03/npoippoippoippo.html

⑬ウィークタイの11月と12月のある日(ウィークタイ)

 (http://www.jinken-osaka.jp/2019/03/post_353.html


この人権NPO協働助成事業は、人権に取り組むNPO等を応援するために、大阪府人権協会の事業収益の一部を活用して自主事業として取り組んでおります。

より充実した内容へと発展させるために、皆様のあたたかいご支援・ご協力よろしくお願いいたします。