新着情報



2015年度 人権
NPO
協働助成事業



折り返しの中間報告交流会

「情熱と念力で、とりくみを前へ」

(9月19日)



IMG_4566.JPG

 
 2015年度人権NPO協働助成事業の折り返しである中間報告交流会を、9月19日にHRCビルで開催しました。

 中間報告交流会には、人権NPOの4団体から9名が参加。4月~8月までの活動、感想や悩み、課題などを報告し、お互いに質疑や意見交換する場として開催しました。この事業の推進委員である、奥田均さん(近畿大学人権問題研究所)、田村太郎さん(ダイバーシティ研究所)も出席していただき、アドバイスをもらいました。

IMG_4554.JPG

 はじめに、当人権協会の柴原業務執行理事が中間報告交流会の趣旨等を説明した後、報告の順番を決めるのは、あみだくじ。

 トップバッターの緊張をほぐすため、事務局から、この間の取り組みを報告し参加者で共有しました。

IMG_4568.JPG



episode1

1番目の報告は、

ブラジルにルーツをもつ子どもの居場所づくり事業にとりくむ、IMG_4544.JPG
プロジェクトコンストルイルさん。

 

 
 
 この事業では、国内やブラジルに帰った友達、海外にいる同じルーツがある子どもとの交流やアイデンティーの育み、希望する高校への進学、閉じこもりがちな保護者の社会参加を目標に取り組んでいます。

 団体は、2008年9月、ブラジルと日本の交流100周年の年に託児所をオープン。しかし、同年10月リーマン・ショックで多くの人が仕事を失って、親のサポートが必要になったこと。2011年から子どもを中心にアートと遊びをまぜた母語(継承語)教室へと変更し、そこから子どもたちの顔が変わってきたことなど、これまで活動の歴史を紹介。

 事業内容では、「ブラジル料理を保護者から子どもへ、子どもから友だちへ」「みんなでブラジル文化にふれ合うためのお祭り」「外交樹立120年をテーマした展示会」「子どもと保護者の時間つくるためのサマーキャンプ」「勉強会」の様子を、写真を使って紹介しました。

 そして、この活動に参加した子どもの感想を紹介しました。

同じブラジル人と、この場所の集まりで、フェスタジュニーナなど、ブラジル文化に触れたこと
友だちから教室のこと、いつも聞いていて、フェスタジュニーナの時に、参加したいと思った。ここに来るのが好き。みんなと遊ぶのが好き
フェスタジュニーナでは、お父さんとお母さんが肉を焼いて自分はそのそばで友達と店番をした。家族として絆が深まった、愛情をたくさん感じた。家族とも話すようになった気がする



episode2

2番目の報告は、

マイノリティアートフェステバルin富田林にとりくむ、IMG_4549.JPG

マイノリティアートプロジェクトさん。


 


 マイノリティアートプロジェクトは、2013年8月がスタート。各地で起こっている地域型アートを、マイノリティ当事者に特化したアートプロジェクトとして取り組もうと、同じ理念をもった仲間が集まって、マイノリティアートフェステバルにチャレンジしています。

 そして、11月21~23日にかけて、アートでマイノリティ同士が相互理解しあえるフェステバルを富田林で開催します。フェステバルに向けては、表現のインスピレーションを得るための被差別部落のフィールドワークやホタルの鑑賞会、哲学カフェ、自分を大切にする性教育講座など、毎月プレイベントを開催していることを報告しました。

 また、布団屋があった空き店舗を自分たちでリフォームし、MAPカフェという居場所(拠点)を作ったことを報告しました。リフォームでは、クラウドファンディングにチャレンジしたり、ひきこもり当事者やいろんな人が手伝ってくれて、出会い、そしてハプニングやトラブルもあったが拠点がつくれた喜びを報告しました。

 MAPカフェは、ひとりも排除しない居場所をめざし、色々な人がたくさん来てくれる。しかし、そこではマイノリティの間での対立も起こったりした。マイノリティの課題でもあり、対立している人どうしの共存や付き合い方を学んだと報告します。

 資金集めでは、思いや情熱が大事で、お金が後から付いてくるという、事業説明会での田村太郎さんの話を実感したこと話しました。



episode3

3番目の報告は、

地域移動支援事業(ベロタクシー型送迎サービス)にとりくむ、IMG_4560.JPG

三島コミュニティ・アクションネットワークさん



 
 
 同団体は、三島地域を中心に、地域の生活支援、地域交流事業「まちの玉手箱」、インターネットラジオ、駄菓子屋「みかん屋」、まちの名人100人登録、コミカフェ「ぷらぷら(やさい市)」、コミュニティバザー「みかん屋市」など、事業を創造し、地域のまちづくり活動を実践してきました。

 今回、新たな挑戦として、夢の三輪自転車でまちの散歩「地域移動支援事業(ベロタクシー型送迎サービス)」で、検討していることを報告しました。

 三島地域は、狭小な道で路線バスが通らない、最寄駅にタクシー乗り場もなく、住宅地と病院やスーパー、行政機関などが少し離れている状況を説明し、増える独居高齢者や高齢世帯の住民が、足の具合や体調によっては、福祉・行政サービスの利用を控えたり、買い物にも出かけられない課題を説明しました。

 この課題を解決するために、地域移動支援事業(ベロタクシー型送迎サービス)にチャレンジしています。具体的には、まちづくり学習会、関係者会議、自転車運転講習会を開催して利用者のニーズの発見と集約、送迎・買物支援サービスを検討するために先進地・自転車展示などに視察したことを報告しました。

 しかしながら、関係者会議では、「こぎ手はどうするのか」などの慎重論が多くあったり、茨木市の担当者や地元の警察から課題を聞くなど、課題が山積みですが、これまで可能性を探り検討してきました。

 そして、10月25日に、滋賀県からベロタクシーを取り寄せて、「自転車あれこれ学習会と試乗会(http://www.jinken-osaka.jp/2015/10/npo_1_8.html)」を開催します。試乗会から、一回見てみたい、乗ってみたいという話題を地域に提供し、コミュニティの活性化や地域の担い手育成、地域の企業・協力者の獲得に繋げていきたいと報告しました。 




episode4

最後の報告は、

「よっしゃ!ほっとかへんで」~地域の子ども個別支援準備事業~にとりくむ、IMG_4563.JPG

西淀川子どもセンターさん。

 



 
 「よっしゃ!ほっとかへんで」~地域の子ども個別支援準備事業~では、様々な事情を抱えた子どもが地域で安心して地域で生活できるようにという目標を掲げる。その目標を達成するために、様々な事情を抱える地域の子どもたちの個別のニーズを把握するため、モデル実習に取り組んでいます。
 そして、地域の民間団体による子ども支援の役割として、行政や学校が地域と協働して取り組む必要性と可能性を切実に認識できるよう働きかけを行っています。


 モデル実習では、はじめに子ども対象に説明会を開催しワークショップ形式で子どもたちの意見を聞きました。そして、スタッフが、ひとり親家庭や不登校の子どもに向き合って、17時~20時までの間、買い物や夕食づくり、片付けなど、5回のモデル実習を実施したことを報告しました。

 
 子どもと向き合う時間では、将来や進路の話、家での過ごし方や生活習慣、家族との関わりなど、自分のことを話してくれたことや親のレスパイス(子育てに疲れる前に休息をとること)にもつながったという報告がありました。

 
 モデル実習以外にも、研修・勉強会を開催しています。「子どもの話を聴くこと~人権意識に基づいた傾聴的かかわり~」「シングルマザーとその子どもたち地域の支援と社会的課題」「子どもの保護現場をめぐる仕組みと課題」をテーマに研修・勉強会を開催しました。

 
 活動を通して子どもの様子や声、保護者の声、スタッフの感想などを報告しました。課題や悩みでは、安定した人材確保、新しいスタッフの養成、子どもたちの日常生活のガス抜きとなる宿泊支援を行う必要性を話しました。
 後半に向けて、見えてきた課題をふまえながら、モデル実習や生活支援、研修・勉強会を引き続きとりくみますと報告しました。




 
 全体の意見交換では、参加者からは、「お互いに、もっと交流できたらいい」といった意見や「協力者になってもらうためには、情熱と念力が必要」などの意見が寄せられた。

 最後に参加者の皆さんと、「情熱と念力」で取り組んでいきましょうと閉会しました。

 
 発表の場である実践報告交流会を2016年3月26日に行います。詳細につきましては、後日ホームページ等でアップさせていただきます。ぜひぜひ、ふるってご参加ください。 

(事務局より)









☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



①2015年度人 権 N P O 協 働 助 成 金の助成事業が決定しました。
http://www.jinken-osaka.jp/2015/03/_npo_1_7.html

②2015年度事業説明会&ワークショップ

http://www.jinken-osaka.jp/2015/05/2014npo_1.html

③とりくみほうこく 5月編 Part1

http://www.jinken-osaka.jp/2015/06/npo_1_5.html
④とりくみほうこく 5月編 Part2
http://www.jinken-osaka.jp/2015/06/npo_1_1_1.html

⑤とりくみほうこく 6月編 Part1

http://www.jinken-osaka.jp/2015/07/npo_1_6.html

⑥とりくみほうこく 6月編 Part2

http://www.jinken-osaka.jp/2015/07/festa_juninanpo_1.html
⑦とりくみほうこく 7月編 Part1

http://www.jinken-osaka.jp/2015/08/festa_juninanpo_1_1.html

⑧とりくみほうこく 8月編 Part1

http://www.jinken-osaka.jp/2015/09/npo_1_7.html


この人権NPO協働助成事業は、人権に取り組むNPO等のホップ・ステップ・・・を応援するために、事業収益の一部を活用して自主事業として取り組んでおります。より充実した内容へと発展させるために、皆様のあたたかいご支援・ご協力よろしくお願いいたします。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆