この人権NPO協働助成金は、人権に取り組むNPO・市民団体がチャレンジする事業企画を応援するために、今年度から当人権協会の独自事業として取り組んでいます。
4つの事業企画に助成をしながら、協働して取り組みます。
人権問題の解決に取り組む 4つの活動の「プロセス」を適時報告していきます。
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ほ し ぞ ら
企画名
当事者の自主的な社会交流推進
あおぞらブログ(http://blog.zaq.ne.jp/aozora-ps/)
人権フォーラムへの出店
12月6日は、箕面市のグリーンホールで鳥越俊太郎さんの講演会がありました。開演まえの間に、ホットレモンジンジャーを販売し、開演後も人権フォーラムに来たお客様に、喜んでいただきました。また、当日までに準備した手作りのワックスペーパーの封筒を販売。ホットレモンジンジャーやワックスペーパーの封筒を買いに来てくれた方々にフリーペーパーを配って「ほしぞら」のアピールをしました。
麦の里への視察
今回視察に行った麦の里では、創カフェの見学とそこで働くスタッフさんのお話を聞きました。もともと、社会で働くことが困難な状況にあった人たちが、麦の里というカフェで働くために『奮闘』している姿勢をいろいろと見学し、お話しも聞かせていただきました。
大変な現場で働くのは大きなチャレンジだと思うけど、創カフェ代表の野中さんの話でもあるように、『普通の職場と同じように働いてもらってる』というのは、サポートがあって働くより、難しいと思います。それをのり超えて働くのは、とても勇気のいる事だと思うので、仕事面でのサポートとは違い、努力をつみかさねていくための心のサポートをしっかりしていく事で、元気に働けるのでと思いました。
Q W R C
(http://qwrc.jimdo.com/)
企画名
出前講座「自分のセクシュアリティを考えよう。そしてセクシュアルマイノリティについて学ぼう」
「吃音者とセクシュアルマイノリティ」
2015年1月23日、應典院にて、次のセクシュアリティ出前講座を行いました。大阪府立大学の松田博幸先生のご紹介で、大阪スタタリング・プロジェクトを2つ目の出前先として決定しました。
大阪スタタリング・プロジェクトは、どもる人のセルフヘルプグループであると共に、吃音に関わるすべての人と連帯して、吃音問題を研究し、解決に向けて、提言、実践していくグループです。
このグループを選んだ理由として、松田先生の話から、彼らの活動の主体が、QWRCの活動理念である、ありのままの自分でいる、ということにあると感じ、それぞれの思いに、共感出来る部分が多々あるのではないか、ということがあげられます。
出前講座では、大阪スタタリング・プロジェクトから19名、大阪府人権協会2名・QWRC8名の参加がありました。
講座では、イントロダクションを行い、
①講座「性別二元論」、②個人ワーク「性の4つの指標」、③全体ワーク「吃音者とセクシュアルマイノリティの問題・特徴」④全体分かち合いのプログラムで、お互いの共通点と差異について出し合って共有しあいました。
出前講座を行って参加者や担当者からの感想を紹介します。
1.講座での参加者の感想
・偏見を持っていたこと、知らないことが多かった。(セクシュアルマイノリティについて)性の4つの指標がわかりやすかった。
・初めてちゃんとセクシュアルマイノリティについて知る事ができました。吃音と似ている所がたくさんあると思いました。当事者からの話はとても分かりやすかったです。
・タイプの違うマイノリティ同士の方が集まった時、お互いの話題を突き合わして、こんなに色々な発見が出てくるとは思わず、貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございました。
2.QWRCの講座担当者から出前講座の感想
私は今回の出張講座に講師として参加しました。吃音/どもり当事者さんたちと交流する中で、お互い、属するマイノリティ性は違えど、困っていることで重なることが出てきました。
例えば、「どもることへの理解を周囲に求めようとしたが、なかなか理解してもらえない」「どもる自分がとてつもなくコンプレックスだった」という声を聞きました。吃音/どもりであることを隠し、周囲からみて"普通に"しゃべっているように話すことで、周囲に合わせて生きてきた、もしくは今もそうやって生きている。
これは、セクシュアルマイノリティ(セクマイ)当事者の中にも、似たような現象が起こっています。セクマイを自認している人たちの中にも、自分のセクシュアリティを隠そうとしたり、周囲にそうと知られないために、意に沿わない形の恋愛をしようとする人がいたりするのです。
また、私は、彼らが吃音/どもりであることを周囲に理解してもらうのは、決して、どもることを許してもらいたいからではなく、「私はどもりだけど、そのことに気取られないで、私の言葉を、ちゃんと聞いてね。」ということを伝えたいのだ、と気づきました。それは、私が、自分のセクシュアリティをカミウングアウト(今まで隠していたことを、自分で誰かに打ち明けること)するときに求めている本質に、通じるものがあります。
私が、自分がセクマイであるということを周囲にカミングアウトするとき、私は、「私が私である」ということを、周囲に当たり前のこととして受けとめて欲しいと思っています。その"当たり前"というのは、要するに、いちいち特別視するな、という意味です。過剰なまでに干渉してきたり、逆に遠ざかって差別したり、面白がってからかって欲しくない。そうする内に、私の持っているマイノリティ性にばかりに気取られ、肝心なこと、すなわち、私という人間性を認識できなくなって欲しくないのです。
この出前講座に関わって、参加者から、「(大阪スタタリング・プロジェクトに参加することで)最近になって、やっと普通にどもれるようになったんです」「私は幸運にも、どもりです」と、とても誇らしげに話されている顔を見て、私は心から安堵しました。この講座を通し、私はまたひとつ、この世界にある、誰かの魅力に触れ、私の仲間と共有することができました。
私が講師として改善すべき点として、自分のマイノリティ性、つまりセクシュアリティという概念を上手く説明できなかったことが挙げられます。今まで自分が慣れ親しんできた世界観を誰かに伝えることの難しさを経験しました。自分が知っていることを、相手は知らないのだ、ということをしっかり認識することが、ポイントなのだと思います。
幸いにも、「○○○というところがわからない」と具体的な声を挙げて貰えたのでとても助かりました。「もっと知りたい!」という声もちょうだいしました。講師冥利に尽きるとは、このことです。お互いを知るチャンスと、その繋がりが最大の贈り物だと思います。この講座をきっかけに、今後も交流を続けたいと思います。
アルビノ・ドーナツの会
(http://albino-doughnuts.jimdo.com/)
企画名
アルビノ甲子園第2弾開催しました!!
第1弾の時に出た「アルビノ学生あるある」をもとに人生のロールモデルとなる様々なアルビノ当事者をゲストスピーカー(公務員・ゴスペル、研究員・大学非常勤講師、海洋生物研究員)でお招きし交流しました。また、会場へ来ることができない歯科技工士、アスリートの先輩からはメッセージをもらい、それを学生さんに紹介しました。
ゲストの方を選んだポイントとしては、①アルビノ学生さんが目指している職業で、現役として活躍しているアルビノ当事者さんが居たので"繋ぐ"ということも意識しました。②多様で多彩な生き方・働き方があることを伝えたいと思いました。③決して成功談だけでなく、紆余曲折のある生の体験を語ってくださる人を選びました。
ゲストの方にそれぞれお話しいただいた後、全体で輪になってフリートークを展開しました。
アルビノ学生さんの「今まさに悩んでいること・不安」に対して、大人のアルビノ当事者たちはまるで「応援団」のようにそれを受け止めていたのが印象的でした。
また、読売新聞の(2/21)朝刊にも「アルビノ甲子園」のことを掲載していただきました。
アルビノ甲子園の成果としては、今まで孤立していたアルビノ当事者の特に学生同士・若い年代の横の繋がりができたこと横繋がりだけでは無く、同じような経験をした・目指す職業や生き方を現役で実現している大人の当事者を結ぶことができたことだと思います。
また、私自身もこの取り組みを通して、新しく出会ったアルビノ学生や協力者ができたことも大きな成果だと思います。
成果と課題としては、境遇・同年代・同性・学歴など、似通った相手は共通項が多い分、共感も得られやすい半面、自身と比較しやすくなってしまいます。比較の部分だけが膨らんでしまうと、しんどくなって集まりに参加しづらくなるという点が気になりました。
そして「学生」と、その道を1度通って来た「大人」との「意識のズレ」も大きいと感じました。私自身のモチベーションも含め、「このような場所の維持・継続」は最大の課題だと思います。
携わっていただいたすべての方にとても感謝しています
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これまでの人権NPO協働助成事業のとりくみ
①2014年度「人権NPO協働助成金」のご案内
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/02/_1_42.html)
②人権NPO協働助成金の助成事業が決定。
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/03/_1_49.html)
③人権NPO協働助成事業説明会&ワークショップ。
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/04/_npo_1.html)
④とりくみほうこく5月編①
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/06/_1_55.html)
⑤とりくみほうこく5月編②
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/06/npo_1_3.html)
⑥とりくみほうこく6月編①
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/07/npo_1_4.html)
⑦とりくみほうこく6月編②
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/07/_npo_1_2.html)
⑧とりくみほうこく7月編①
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/08/_npo_1_1.html)
⑨とりくみほうこく7・8月編
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/10/_npo_1_1_1.html)
⑩とりくみほうこく8月編
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/10/_npo_1_3.html)
⑪中間報告交流会
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/10/_npo_1_4.html)
⑫とりくみほうこく9 月~10 月編
(http://www.jinken-osaka.jp/2014/11/_npo_1_5.html)
今後も人権NPOを応援する事業を検討し、より充実した内容へと発展させてまいりたいと思います。
皆さんのあたたかいご支援・ご協力よろしくお願いいたします。
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