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第4回 識字・日本語研究集会のようす

写真2
  2006年2月4日土曜日 午前10時から、大阪市浪速区の大阪人権センターを会場に「第4回識字・日本語研究集会」を開催しました。大阪府内で識字・日本語活動に関わっている人たち72人(40団体)が、@識字・日本語活動の推進に役立つ情報の収集 A「国連識字の10年」の取り組みの研究 B各地の識字・日本語教室や夜間中学校などで積み重ねられてきた識字・日本語活動のノウハウの交流・研究 を目的に、朝から夕方まで一日研究を深めました。
 午前中の全体会では、関西生命線〜台湾語・北京語によるいのちの電話〜代表の伊藤みどりさんを講師に招いて「日本に暮らす外国人の支援について」をテーマに講演していただきました。伊藤みどりさんは、20数年前に、日本人男性と結婚して、日本に帰化された台湾出身のソーシャルワーカーです。17年前に台湾人の女性たちが相次いで自殺をはかった事件を知り、外国から来て日本で暮らしている中国人が抱える悩みや不安を、少しでもやわらげられるようにと、台湾語・北京語での“いのちの電話”を始め、これまで15年間ボランティアで続けてこられました。
 伊藤みどりさんは、日本で暴力の被害にあったり、苦しい生活を強いられたりする外国人の女性からの相談電話が多いことなどを、具体的な相談例を挙げながらお話してくださいました。また、日本に暮らす外国人の多くが、「ビザ」の問題と並んでもっとも不安に思っているのが「ことば」や「文化」の問題だということも、自分の子育て経験も交えて話してくださいました。関西生命線では、「外国人のための子育て講座」や「外国人のためのお弁当講習会」「旧暦大晦日の火鍋パーティ」などを毎年開催しているそうです。会場の参加者からも、外国人からの相談を受けたり、支援したりすることについて、質問や意見が出されました。
 最後に、支援者の役割は、相談者の自己決定を支えること。支援者は救済者ではないので、自分にできないことまで引き受けてはいけないこと。支援者は温かい心と冷たい(冷静な)頭をもっていないといけないこと。自分の行いを反省できること。など、支援者として大事にしないといけないことを教わり、全体会を終えました。

識字・日本語研究集会の写真
 午後1時半からは3つの会場にわかれて分科会をおこないました。
 第1分科会は「国連識字の10年について考える」のテーマで、2003年から始まっている国連識字の10年についての情報交換や、識字・日本語学習推進法(仮称)を実現させる取り組み方について意見交換しました。参加者からは、「識字・日本語学習推進法が実現するように、この取り組みをもっと広く知らせていく必要がある」などの感想が出されました。

 第2分科会は「生活情報を使った教材づくり」のテーマで、新聞の折込チラシや市民便りなどの公報、身近な標識などの写真を使って、読み書きやことばの学習をするプログラムを作りました。参加者からは、「身の回りにあるものを何でも使って、学習者の興味や関心があることで学習内容を作っていくことができると気づいた」などの感想が出されました。

 第3分科会は「教室運営のための通信づくり」のテーマで、識字・日本語教室の人をつなげる教室通信を実際に作ってみました。今実際に教室で使われている通信なども参考にしながら、通信に載せる内容や、学習活動の中での使い方、レイアウトなどいろいろと工夫をしました。参加者からは、「隣のテーブルで勉強している学習者や学習のパートナーどうしがお互いに知り合いになるきっかけになることや、教室と地域の人たちとがつながるきっかけにもなるので、作ってみたいと思う」などの感想が出されました。

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