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        【大阪府委託】令和5(2023)年度

     「相談事例研究会」を開催しました

            

 人権相談機関ネットワーク加盟機関の相談員等の相談スキルの向上と、加盟機関同士の交流や連携を図る場として、「相談事例研究会」を開催しました。

 今年度は、第1回から第4回(828日、829日、95日、97日)を大阪府内の4会場で開催し、合計57人が参加しました。

 講義では東大阪大学教授の潮谷光人さんから、「重層的支援体制整備事業と人権相談」をテーマに、重層的支援体制整備の事業内容や総合支援調整に関する人権相談との連携課題等、「事例検討の方法」として事例検討会議の設定や日常的スーパービジョンからの事例検討と地域での検討や事例検討のマナーを学びました。

 その後、各相談機関からの事例報告をしていただき、エコマップやジェノグラムの作成方法を踏まえた実際の相談事例の適切な対応方法等についての検討を各参加者で行なった後、複数のグループに分かれて参加者同士でグループワークを行ないました。

 グループワークでは、情報収集したい内容や課題、相談者のストレングス、今後の具体的な対応や支援等の方策、支援実施におけるリスク、相談者の安全性を大切にした関わりのポイントを話し合って共有し、事例の検討を行ないました。

 各グループから発表された内容を参加者全体で共有し、まとめとして発表内容に対するアドバイスや情報提供を講師より行なっていただきました。

 多様な視点や意見を出し合うことで多くのことに気づき、相談業務の向上に繋がるとともに、交流を深めることができました。

 事例研2023協会ニュース用背景ぼかし写真20230905_135623.jpg

 各相談機関から報告していただきました各事例の概要は、PDF及びWordファイルからダウンロードできます。
 ■相談事例の概要
  事例① 子を虐待したことがある夫からの暴力を受け、離婚と子ども達との自立

      生活を考えている妻からの相談 【事例1 PDF】 【事例1 Word】

  事例② 夫のギャンブルや借金で生活に影響が出ており、子どもや離婚に悩んで

      いるが、どうすればいいのかわからない妻からの相談
                     【事例2 PDF】 【事例2 Word】

  事例③ 障がいや対人恐怖症があり、生活困窮している一人暮らしのひきこもり

      若年者からの相談       【事例3 PDF】 【事例3 Word】

  事例④ 身なりを気にせず、頻繁に夜に歩きまわる一人暮らしの認知症高齢者の
      安否を危ぶんだ近隣住民からの相談
                     【事例4 PDF】 【事例4 Word】



 ■参加者の感想(アンケートより)
 ・    日常行われているケース会議とは異なった意見があり勉強になりました。

 ・    事例を話し合いながら、取り組み方法を出し合って知らなかったことも知る
   ことが出来、持ち帰りたいと思います。


 ・    障害者支援への体制がまだまだ不足している現状がわかりました。今回の事

   例は普段対応のない事なので勉強になりました。
 ・    色々な情報も聞き、相談事例を検討することでスキルアップになった。


 ・    相談事例を実際に検討する機会は少ないので今後の相談に生かすことができ

   そうです。

 ・    重層的支援体制整備事業について、改めて頭の中で整理をしながら聞くこと

   ができました。個人情報の取り扱いが各会議で異なる事。そのための連携を

   各機関とすることの必要性を認識しました。

 ・    実際に地域で起こっている困難事例に触れることができ、非常に勉強になり

   ました。