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          【大阪府委託】令和5(2023)年度

      「おおさか相談フォーラム」を開催しました

 

 

 

  おおさか相談フォーラムは、相談活動への関心を高めるとともに、「人権相談機関ネットワーク」加盟機関を始め、相談や支援を行なう相談員同士の経験交流や情報交換、相談員等がスキルアップができる場として、毎年実施しています。

 今年度は、「生きづらいこころを抱える方の相談・支援について考える」をメインテーマとして、令和62024)年2月2日(金)にHRCビルにて開催し、各方面から50人の方にお集まりいただきました。

 

  第1部の基調講演では、「生きづらさを抱える人に寄り添うということ」をテーマに、大阪公立大学大学院 現代システム科学研究科 准教授の三田 優子さんにご講演していただきました。講演の冒頭に、「あるグループホームで出会った入居者の忘れられない言葉」として、当事者の語りを紹介していただきました。他にも講師が今まで出会った当事者の方の思いを多数紹介していただき、支援者と当事者の思いのずれや価値観の違いなどに気付かされました。差異を解消するためには、病気を理解した上で本人を理解するのではなく、まずは人として関わることの大切さ、社会性、市民性、専門性の順を意識することの重要性を学びました。

 

 第2部では、公益社団法人大阪府精神障害者家族会連合会の副会長、山本 美世子さんに、「相談事業の取組み 実践と私たちの思い」をテーマに、団体で取組んでいる相談事業についてご紹介いただきました。家族だからこそできる傾聴と共感を心がけ、毎月のケース会議で、アドバイザーの助言を受け安心して相談できる環境づくりをしていることや、相談員自身が以前に大家連に相談し、辛い気持ちを受け止めてもらったり、情報を教えてもらったりして助けられ、その恩返しとして相談に関わっている等、家族としての思いも語っていただきました。

次に、社会福祉法人精神障害者社会復帰促進協会の岡幸一さんに「地域の一員としての暮らしを支える取組み」をテーマに団体での取組みをお話いただきました。当初は同法人の八藤 博之さんに報告していただく予定でしたが、事情で急遽、岡さんが報告を引き受けてくださいました。社会復帰施設「ふれあいの里」の支援について報告していただきました。精神疾患・障がいに関する基礎知識と支援する上で大切なこととして、病気や障がいの理解は必要であるが、その部分だけに捉われないことの重要性、支援の具体的事例もたくさんご紹介いただきました。

 今回、ご報告いただきました2機関は、ともに大阪府人権相談機関ネットワークの加盟団体です。

 

 第3部では、基調講演と2機関からの報告を踏まえて、参加者が小グループに分かれて交流や意見交換を行ないました。

 

 また、会場内に相談機関ネットワーク加盟機関をはじめ、参加団体の情報交換・資料交流を行うための「情報交換・交流コーナー」を設置し、各団体紹介のリーフレットやイベントチラシをお持ちいただき「情報交換・交流コーナー」を活用していただきました。

 

【参加者から、次のような感想をいただきました。】

  • 自分のサポートについてとても考えさせられる内容でした。
  • 精神障害によって相手をとらえるのではなく、その個人との関わりが大事で、専門性よりも社会性、市民性のある支援者であるべきなど、日々の業務で忘れがちな相談支援の基本を思い出すことができました。
  • 講師の先生の話し方が面白く、引き込まれた。こんなに面白い講義は初めてだと思います。
  • お三方ともそれぞれの立場やカラーでとてもおもしろかったです。
  • とても励まされました。仕事ではなかなか関わることのない方々と一緒に話しが出来て良かったです。
  • 交流は楽しかったです。他の方と知り合える機会があるのは嬉しいです。


     【当日の様子】
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