【大阪府委託】令和4(2022)年度
「相談事例研究会」を開催しました
人権相談機関ネットワーク加盟機関の相談員等の相談スキルの向上と、加盟機関同士の交流や連携を図る場として、「相談事例研究会」を開催しました。
今年度は、第1回から第3回(8月31日、9月9日、9月22日)を大阪府内の3会場で開催し、新型コロナウイルス感染症の影響により延期した第4回は12月27日に開催し、合計66人が参加しました。
講義では東大阪大学教授の潮谷光人さんから、「重層的支援体制整備事業と人権相談」をテーマに事業内容と人権相談との連携について学ぶとともに、「事例検討の方法」として事例検討会議の設定や日常的スーパービジョンからの事例検討と地域での検討、事例検討のマナー、エコマップやジェノグラムの作成方法を学び、実際の相談事例を題材にした適切な対応方法等について各参加者で事例検討を行ないました。
その後、各相談機関からの事例報告をしていただき、複数のグループに分かれて、事例報告をもとに参加者同士でグループワークを行ないました。
グループワークでは、情報収集したい内容や課題、相談者のストレングス、今後の具体的な対応や支援等の方策、支援実施におけるリスク、相談者の安全性を大切にした関わりのポイントを話し合って共有し、事例の検討を行ないました。
各グループワークから結果を発表し、参加者全体で共有し、まとめとして発表内容に対するアドバイスや情報提供を講師より行なっていただきました。
各相談機関から報告していただきました各事例の概要は、PDF及びWordファイルからダウンロードできます。
■相談事例の概要
事例① 認知症がある姉から妹への日常的な暴言・暴力等の嫌がらせ行為に悩ん
でいる相談・支援 (PDF) (Word)
事例② 夫の死後、夫の両親から墓守や介護時に支えることを強要され悩んでい
る妻からの相談・支援 (PDF) (Word)
事例③ コロナ禍で仕事がなくなり、住まいを追い出された発達障がい者が、住
む場所といじめのない仕事を探している相談・支援 (PDF) (Word)
事例④ 外国人技能実習生が長時間の仕事を強要され、更に労働条件を悪くする
等と脅されて、悩んでいる相談・支援 (PDF) (Word)
■参加者の感想(アンケートより)
・ 技能実習生からの相談は実際には殆どないので、考える機会となり、良かった
です。
・ 「重層的支援体制整備事業と人権相談」。それぞれのニーズに応えながら、包
括的におこなっていく中でも、相談者さんのこうありたい(なりたい)気持ち
に寄り添いながら支援していく大切さを確認できた。
・ 非常に勉強になりました。業務に活かせる情報を多く得ることができたのが良
かったです。
・ 同じグループの参加者の方の意見を聞きながら、自分がきづけなかった事をた
くさん学ぶことができました。また、他のグループの方の討議内容も勉強にな
りました。
・ 非常にたくさんの気づきがありました。グループワークであがった意見を、実
際の相談業務に役立てていきたいと思います。