2011年度「よりそいネットおおさか」定例会報告

NPO法人ふるさとの会の取り組みを学びました

　2011年8月18日に、「福祉の支援を必要とする矯正施設等を退所した人々の自立支援おおさかネットワーク」（よりそいネットおおさか）第9回定例会を大阪市立大学都市研究プラザ・西成プラザにて開催しました。
　この定例会はサロン的に刑余者問題に関わる様々なテーマを議論しているものです。

　今回は、都市部の生活困窮者支援調査のために来阪されていた、特定非営利活動法人「自立支援センターふるさとの会」の佐久間さんと田辺さんを招き、同会の取り組みを中心に都市における困窮者支援や自立準備ホーム事業について学習を深めました。
　具体的には、長年、東京都台東区・墨田区を中心に実施してきたホームレス自立支援のための宿泊施設運営や自立支援のノウハウを活かし、2011年6月にオープンしたサテライト型の更生保護施設の現状を学びました。一般の住宅を改造して宿泊施設を開設し、保護観察所からの依頼で主に軽微な犯罪で不起訴となったホームレスの方を中心に受け入れているとのことでした。
　開設して日が浅いため、就労自立した方はまだいないとのことでしたが、ハローワークへ行く前段階として、周辺の系列施設の配膳係や洗い物を任せる等で自立意欲を助長する取り組みとしてホームレス支援の事業とリンクさせた支援を行っているとのことでした。
　サテライト型更生保護施設の入所中は生活保護を受給している訳ではないので、医療に関しては無料低額診療で対応しているそうでした。
参加者からは経営面や日々の見守り体制についてなど活発な質問が寄せられました。

　　＊　定例会は、おおよそ隔月の第3木曜日に、大阪市立大学都市研究プラザ・西成プラザ

　　　　にて開催しています。