ひきこもり相談・支援員養成講座を開催しました。
2011年10月17日(月)、18日(金)にひきこもり相談・支援員養成講座を開催しました。
本講座は昨年度実施のプレ講座に引き続く内容で、今回で2回目の実施です。行政、各市人権協会、人権文化センター、企業等に所属の43人の方に受講していただきました。
「ひこもり」は現象であり要因はひとくくりにできるものではなく、背景には様々な問題が絡み合っていることから、ひきこもりの概念や社会状況との関係性、家庭・地域での居場所づくり、地域で支える仕組みと当事者による地域支援、就労支援等次にステップにつなげるための相談・支援のあり方等を中心に学びました。
講義で学んだ内容を実践に活かすため、アウトリーチ、生活支援、就労支援の段階に応じた支援について小グループに分かれて事例検討を行い、相談・支援者が持つ価値観に気づくとともに、様々な考え方があることを学びました。また、グループ討議内容について、講師からアドバイスを受け、実践に活かせる講座になったと感じています。
各講師から共通して伝えていただいたことは、当事者及び家族が再び自己肯定感を持てる支援、いわゆるエンパワーメントの視点、スモールステップ(小さな階段)を上っていける支援、ネットワークの重要性でした。また、相談・支援は焦ることなく、じっくり取り組むことが重要だということでした。
本講座は、ひきこもり当事者、家族への相談・支援について学ぶ講座ですが、相談・支援者のネットワークを広げる機会にもなっています。
(受講者の感想)
・当事者のご家族の方の話が聞けてよかった。ひきこもっている本人もその家族も孤独になってしまうので、双方に居場所が必要だ と思った。
・一方的な支援ではなく地域で多角的に支えあうという点が、これからの社会で必要とされているという意見がすごく納得いくものでした。
・一足跳びに何かを解決するわけではなく長距離で長く関っていくという「腹のくくり」を家族も相談を受けつける支援者もすることが大切なのかなあと思いました。
・みんなで話し合うことで自分でも考え、いろいろな人の意見をきくことで随分勉強になりました。
・若者を支援することが日本を支援すること、が大げさでなく本当だなあと思いました。