「ハンセン病問題はまだ終わっていない・・・」 | |||||||||||||||||||
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ハンセン病問題については、2001年5月の「らい予防法違憲国家賠償請求訴訟」の勝訴判決、その後国が控訴を断念して判決が確定し、国はハンセン病政策の誤りを認め、謝罪しました。このことで、すべてが解決したという認識が社会に広まっています。 しかし、ハンセン病療養所に入所している人びとのほとんどは、社会に戻ってくることができない状況にあり、また社会復帰者も生活しづらい状況です。理由はいろいろありますが、いまだに社会に厳然と残っているハンセン病に対する根強い差別と偏見がその大きな理由のひとつであることは明らかです。 2003年11月におきた、熊本県の黒川温泉ホテルによる療養所入所者への宿泊拒否は、その表れといえます。また最近、法務大臣の発言の中にも不適切な表現が出てきましたように、この問題に対しての理解が進んでいません。 ハンセン病に関する啓発には、単なる知識の普及ではなく、かつてハンセン病だった人びとと家族が、社会で安心して生活できる対策と保障が十分にできるような環境づくりが大切です。 かつて私たちの社会は、国、地方自治体、府民・市民が一体となって、自らの手で排除し、隔離をしてきました。私たちの社会は変わらなければなりません。大切な仲間とともに歩む差別のない社会をめざして、私たちが変わる番です。この講演会が、ひとりひとりにできることを学び考えていく場になることを願います。
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