障がい者差別解消講座
「何が差別なのかを考える」 <事業報告>
2018年3月12日(月)、HRCビルにて「障がい者差別解消講座 何が差別なのかを考える~「思いやり」や「配慮」が差別にならないために~」を開催し、企業・行政・NPO・民間団体など34人が受講されました。
この事業は、人権に関わるコーディネーターの育成を目的として大阪府人権協会の自主事業として取り組んでいます。
大阪市立大学非常勤講師である松波めぐみさんと、お二人の障がい当事者を講師として、講座を進めました。
まず松波さんから「差別解消に必要な考え方について」というテーマで講演いただきました。「障害者差別解消法」の考え方、法を活かしていくための課題、そして対話の重要性について具体的な事例を交えながらお話しされました。
お二人の障がい当事者からは、これまでの体験談をお話しされ、当時に感じた思いや学校や職場、地域などで障がい者が当たり前の生活をしていくために、社会で必要とされる考え方や対応についてお話をされました。
その後、グループに分かれ「あなたならどうする?」というテーマで2つの事例について検討するワークショップを行いました。
グループワークでは、2つの事例に対する考えや解決策などを出し合いました。話し合った内容をグループごとで発表して、それぞれの意見を共有しました。
最後にまとめとして、
・当事者の立場で、どのような支援が求められているのか考えていくこと。
・健常者中心の価値観をあたえることのないように見直してみること。
が重要であるということを述べられました。
受講者の感想より ※一部抜粋
・「「安全に」という言葉を差別への正当な理由にしないように」といったことが心に残り、考えていかなければならない。
・具体的な差別事例の説明が理解しやすくて響いた。
・当事者からのお話は、普段どのように感じられているか聞けないので貴重であった。
・「何が差別なのか」、「何をすればよいのか」について理解を深めることができた。
・健常者にとっては当たり前の意識が、誰もが生きやすい社会にできない原因だと感じた。
・「思いやり」という排除や「恥ずかしい」という気持ちがあったので、反省して積極的に関わっていきたいと思う。