大阪府内における人権相談の状況

(1)同和問題に関する人権相談

 大阪府において、2005年度(平成17年度)に実施された「人権問題に関する府民意識調査」によると、一般に人権に関わる法律や施設等の認知状況は広まり、人権についての関心や意識が高まってきたことはうかがえ、就職差別・結婚差別・見下し意識の現状認識についても改善傾向にある。
 その一方で、同和問題に対するイメージはむしろ後退しているように見えるとの結果も出ており、特に5人に1人以上の人が、自分または自分の子どもの結婚相手を考える際に、「同和地区出身者かどうか」気になるとし、また、4人に1人以上の人が家の購入やマンションを借りるときなど住宅を選ぶ際に、同和地区だけでなく同じ小学校区まで避けるとしているなど、なお差別意識の解消が十分に進んでいないことも明らかとなった。
 また、2005年(平成17年)以降、行政書士等による戸籍謄本等の不正入手事件が明らかとなり、また、部落地名総鑑が大阪市内の興信所において発見されるなど、不正入手された戸籍謄本等が差別身元調査に使われていたのではないかと危惧されるような状況が生じている。大阪府では、こうした状況を踏まえ、2006年(平成18年)3月に「大阪府戸籍謄本等不正入手・身元調査事件対策本部」を設置し、事件の真相解明をはじめ、関係法令等に基づく指導、啓発その他必要な措置を行うとともに、事件の再発防止の方策等について検討している。
 こうした中で、人権相談機関ネットワーク加盟機関に寄せられた同和問題に関する人権相談は169件であり、その内容としては、同和地区に関する問い合わせや結婚差別に関する相談などの相談が含まれている。