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2019年度ハンセン病問題講演会

「ハンセン病家族訴訟が私たちに問いかけていること」


2019年度ハンセン病問題講演会チラシ.pdf
 
今年度のハンセン病問題講演会は、「ハンセン病家族訴訟が私たちに問いかけていること」をテーマに開催します。ハンセン病家族訴訟は、2016年2月に59人と3月に509人、合計568人の家族が国の誤った隔離政策で差別を受ける地位におかれたとして国に謝罪と損害賠償を求め、熊本地裁に提訴した集団訴訟です。

 2019年6月28日、熊本地裁は原告勝訴の判決を下しました。2001年の「らい予防法違憲国家賠償請求訴訟」の勝利判決を踏まえた上で、更に偏見・差別を除去する国の責任を認め、国に対して被害回復の施策を求めた判決でした。厚生省・厚生労働省の責任だけでなく、法務省、文部省・文部科学省の差別除去義務違反をも認めた画期的な判決でした。

 7月9日、政府は、控訴断念を表明し、さらに7月12日は、①政府として深く反省し、心からお詫びすること、②できる限り早期に解決を図るため、確定判決に基づく賠償を速やかに履行するとともに、訴訟への参加・不参加を問わず、家族を対象とした新たな補償の措置を講ずること、③関係省庁が連携、協力し、ハンセン病回復者やその家族が置かれていた境遇を踏まえた人権啓発、人権教育などの普及啓発活動の強化に取り組むこと、④家族の方々が地域で安心して暮らすことができる社会を実現してまいりますと、内閣総理大臣談話を発表し、11月の国会で「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律」が施行し、「ハンセン病問題の解決の促進に関する法律」は家族を対象に加える改正もおこなれました。
 今年度のハンセン病問題講演会では、ハンセン病問題の全面解決に向けて、ハンセン病回復者と家族が受けた人生被害を明らかにし、名誉回復と被害からの回復を図るべく、国・地方公共団体・私たち市民は何をしなければいけないかを考える会にしたいと思います。
 ハンセン病家族訴訟の記録を映像で見た後、シンポジウムでハンセン病家族訴訟原告団副団長を務めた黄光男さんと現在大阪で暮らすTさんに、家族被害とは何かを。退所者の山城清重さんには、家族訴訟を受けて、57年ぶりに故郷の島根県に帰り、お兄さんや同級生、故郷の人々との交流を果たした様子を語っていただきます。
 福岡安則さんは10年以上にわたってハンセン病家族からの聞き取りをされ、登壇いただくTさんのお父さんと弟さんのことも含め、お話をいただきます。
 コーディネーターは、ハンセン病家族訴訟弁護団の大槻倫子さんです。家族訴訟を振り返りながら、その意義、今後の課題についても提起していただきます。

(「開催にあたって」より)



 日 時:2020年2月15日(土)13:00~16:15

 場 所:大阪市立阿倍野区民センター 2階大ホール

     〒542-0052大阪市阿倍野区阿倍野筋4-19-118

 資料代:500円

 その他:手話通訳・要約筆記あります。

 ※点字資料・テキストデータが必要な方は事前にお問合せ先までお申込ください。


【内 容】

 ◆第1部 ハンセン病家族訴訟の記録

  DVD上映「映像と写真で見る家族訴訟」

  (製作協力:「もういいかい」映画製作委員会)

 ◆第2部 シンポジウム

【シンポジスト】

 黄光男(  ファンガンナム) さん(ハンセン病家族訴訟原告団副団長)

  Tさん(ハンセン病家族訴訟原告)

  山城清重さん(ハンセン病関西退所者原告団いちょうの会)

  福岡安則さん(埼玉大学名誉教授)

【コーディネーター】

  大槻倫子さん(ハンセン病家族訴訟弁護団)


【お問合せ先】

  ハンセン病問題講演会実行委員会事務局

  〒542-0012

  大阪市中央区谷町7丁目4-15(大阪府社会福祉会館3階)

  ハンセン病回復者支援センター

  TEL06-7506-9424 FAX06-7506-9425

  E-mail shien-center@osaka-saiseikai.jp

  主催 / ハンセン病問題講演会実行委員会

  共催 / 大阪府 大阪市 堺市